音声よみあげ

配色変更

文字サイズ

  • 標準
  • 拡大

リハビリテーション科(小児)

  1. HOME
  2. 診療科・部門
  3. リハビリテーション科(小児)

はじめに

運動や言葉などの発達に関して心配があるお子様の診察を重点的に行い、ご家族の皆様が安心して生活できるようにお手伝いをしております。

運動発達のんびりタイプ

運動発達がゆっくりであったり、運動や姿勢の異常などがあるお子さんに対し、小児科医による発達・機能評価を外来でまず受けていただき、その後機能訓練などの療育プログラムを開始します。

言葉発達ゆっくりタイプ

知恵つきの面で遅れがゆっくりな方にたいして、小児科医がまず診察を行い、心理士による心理発達評価などを行っています。

言葉の遅れについては、言語聴覚士による指導も行っています。

聴覚的な課題のある方は、耳鼻科医による外来が週3回ありますので、病気の診断や治療などの相談をおこなっています。

食事の発達がすすみにくいタイプ

小児科医の診察の後、言語聴覚士を中心とした摂食指導を行っています。

また、耳鼻科医と連携して評価を加え、必要時母子入院(養育者に対する教育入院)や本入院(児童単独入院)を行うことがあります。誤嚥や胃食道逆流症が疑われるかたには、嚥下造影検査、ファイバー検査、場合により小児外科と連携しPHモニターなどの検査を行って治療方針を立てることがあります。

呼吸を上手に行うことが必要なタイプ

息を吸って肺に入れるときの気管支が柔らかくつぶれやすいお子様や、肺に痰がたまりやすいお子様は息苦しく体重も増加しにくいことが多いです。

また、脊柱側彎があると呼吸に影響することがあります。

どうしてそのような状態になったかなど、CTや胸部XP撮影などを行い原因検索を行うとともに治療支援をいたします。

とくに3階急性期病棟に入院されているお子様達にリハを提供しております。

なんとなく発達が気になるタイプ

かんしゃくを起こす、夜泣きをする、切り替えがうまくいかなくて泣くことが多い、おかあさんから離れない、お友達とうまく遊べない、独り言が多い、一人で遊ぶことがすき、お友達にものを貸せない、オネショが治らない、頻尿が続くなどさまざまな心配があるお子様につきまして、診察をしております。

 

当科外来は、保育士と診察をさせて頂くことでさまざまな視点からアドバイスをすることができます。このように保育専門スタッフと連携しながら発達を支援させていただいております。小児科医の診察の後、言語聴覚士を中心とした摂食指導を行っています。

「親子入院」と「本入院」について

親子入院は主に就学前までのお子様を対象に(例外はあります)、母親(または主な介護者)と一緒に入院していただきます。親子入院は、「新入院」と「再入院」があります。

理学療法、作業療法、言語療法にくわえ、保育、食事場面が入りますので、お子様の総合的な発達を促し、社会参加の基盤を作っていくプログラムです。

新入院は初めて母子入院を経験されるお母様(または介護者)を対象とし、再入院は新入院を経験されたお母様(または介護者)を対象としています。

親子入院では、ご両親での利用について試行中です。

本入院は18歳までの間で一定期間お子様を預かり療育を行うプログラムです。

併設養護学校に通学しながら訓練を受けることができます。

親子入院や本入院(生活支援棟に入所します)については、地域連携室が窓口になっています。

  • 平成24年 親子入院を利用された患者様の疾患群について

平成24年 親子入院を利用された患者様の疾患群について

「その他」としてまとめさせていただきました中には、代謝疾患・先天性心疾患・てんかん・摂食障害など様々な小児疾患が含まれています。

また、「精神遅滞」につきましては、まだ原因疾患が特定されておらず、リハを行いながら、原因の特定のため精密検査も親子入院中に行っております。

紹介について

24年新しく外来受診してくださったお子様を紹介してくださった分類

  • 医療機関

  • 児童相談所

  • 保育園

  • 学校

  • 地元通園あるいはデイサービス

  • 保健センター

  • 教育機関 など

医療機関だけでなく、いろいろな場所からの紹介されております。お気軽にご相談ください。

地元発達支援センターとの連携について

道立施設等専門支援事業により、地域の通園に出向き連携をしております。

シームレスに全道のどこの地域にいても同じ療育リハビリテーションができるようにと考えております。

地域連携室には保健師も2名おり地元保健師との連携も行っております。

また、相談支援科には専門員が2名おり地元通園(発達支援センター)と連携を行っています。

リハビリテーション小児科の歴史やコンセプトについて

リハビリテーション小児科は、昭和27年に北海道が設置した札幌肢体不自由児総合療育センターが前身であり、肢体不自由を中心とした発達障害の早期診断・早期治療に取り組んでまいりました。

 

当科では、脳性麻痺・知的障害・自閉症など生まれつきの発達の障害(発達障害)をもつ子どもや、脳外傷・脳血管障害・脳炎脳症などによる後天性の脳損傷をもつ子どものリハビリテーションを行っています。

 

二分脊椎、脊髄損傷、染色体異常、各種症候群のお子様達がよりよく生活ができるような支援をいたしております。

特に道央・道南地域における肢体不自由を有する子どものリハビリテーションを主に行っておりますが、全道から、また離島からも受診されることもあります。

当科のリハビリテーションは、医学的リハビリテーションを行っています。医療機関である当センター内各専門のリハスタッフがお子さんの個別リハ計画を策定し、利用者の同意を得てサービスの提供を有期限有目的で行う方法です。

外来部門リハと入院部門リハ、その他の支援として地域の通園に出向く専門支援事業や相談支援事業なども行っています。

入院によるリハビリは、医師・理学療法士・作業療法士・言語療法士・臨床心理士・保育士・看護師などがチームを組んで子どもの脳が持つ回復力(可塑性)を最大限に生かすような取り組みを行っています。また、入院によるリハビリは、児童福祉法に基づく「肢体不自由児施設」の位置づけですので、医療機関の機能と児童入所施設の機能を併せ持ち、さらに養護学校を併設しており障がいをもつ子ども達のための医療・福祉・教育の三位一体のリハビリテーションを行っています。このことを私たちは「療育」といっています。

また、リハビリテーションが必要な子どもが単独で入院するのみならず、養育者に対して特殊な育児のやり方を教育する目的の親子入院の機能も有しております。特に肢体不自由など運動障害を有すると、身体の成長に伴い二次障害といい身体が曲がったり、関節が硬くなったりすることがあり、予防を行う必要があります。そのため親子入院では、お子様と一緒にお母さんやお父さん、親族の方などが入院し、カリキュラムに沿い障害児育児の勉強をします。

外来リハビリテーションでは、診断を行い子どもが生きやすくなるためにはどうするかのシステムに乗せる窓口の役目を行います。

現在では地域の通園が充実しているため、主なる療育は地元の通園センターで行われることが多いのですが、地元で指導されていない機能訓練(リハビリテーション)の仕方を外来リハビリテーションで行い補完して行きます。

 

リハビリテーションは主に機能訓練を中心に行われます。

何もしないで心配するよりも、機能訓練の仕方を練習したり、食事の食べさせ方、だっこの仕方、コミュニケーションの取り方などを覚え、自信を持って育児をするほうを選んでください。

どんなに重症な障害を持っている赤ちゃんでも、愛情を持ってしっかり働きかけてあげることで、精一杯の成長発達を示されます。

また、私たちは、必ずしも障害のある子どもばかりでなく、育てにくい子どもの育児支援も行っています。「低出生体重児(未熟児)で生まれた」「おっぱいを飲むのに時間がかかる」「よく吐く」「ぜーぜーしやすい」「うつぶせをいやがる」「抱かれるのをいやがる」「転んでも手が出ない」「よく転ぶ」「むき癖がつよい」「しっかり噛めない」「じっと座っていられない」「いつもごろごろ寝転がっている」「いつも涎が出ていたり、口が開いている」「土踏まずができない」「お腹が突き出ている」「便秘がち」など、など。

一人一人にあった方法をお教えしますので遠慮なくおたずね下さい。

育児は楽しい反面、疲れもします。

また、思い描いていた育児と異なる状況で気持ちがめいってしまうこともあると思います。

そのようなときにも、違うやり方や違う見方など私たちスタッフは提示することができるかもしれません。

なによりもせっかく生まれた子どもが元気に幸せに楽しくそして楽に暮らしていけるよう、そして子どもを取り巻く養育者の皆様が自信を持って養育ができるように私たちは支援をさせていただきたいと思っております。

コドッモクル地域連携セミナーについて

平成25年には出前セミナーを行いました。

  • 千歳市

  • 滝川市

  • 倶知安町

  • 八雲町

  • 富良野市

  • 白老町

  • 鹿追町

  • 幌延町

  • 標茶町

  • 寿都町

にお邪魔しました。多くの皆様に当センターのリハにつきましてお話を聞いていただきました。

 

テーマは、

  • ちょっと気になる子どもたちへの対応と病気について

  • 小児の療育とリハビリテーションについて

  • 乳幼児の発達・発育の評価と事後フォローについて

でした。

最新の小児のリハビリテーションや発達評価の見方など熱心に聞いてくださいました。

ありがとうございました。

お願い

当科は、予約制をとらせていただいております。

電話で予約を取ってください。

できましたら紹介状をお持ちになっていただけるとスムーズに診察が進行します。

外来は月曜から金曜日まで連日行っております。

リハ科小児科担当医

  • 堀田智仙

    • 資格

      日本小児科学会小児科専門医

      日本リハビリテーション医学会専門医

      日本小児循環器学会小児循環器専門医

  • 香取さやか

    • 資格

      日本小児科学会小児科専門医・指導医

      日本リハビリテーション医学会専門医・指導医

  • 星野 陽子

    • 資格

      日本小児学会小児科専門医

  • 續晶子

    • 資格

      日本小児科学会小児科専門医・指導医

      日本リハビリテーション医学会専門医・指導医

      日本小児精神神経学会認定医

      子どものこころ専門医・指導医

      公認心理師

  • 土岐めぐみ

    • 資格

      日本リハビリテーション医学会専門医

      日本体育協会認定スポーツドクター

      公認障害者スポーツ医

  • 七野紀之