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リハビリテーション科(整形)

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リハビリ整形外科では、小児のリハビリテーションと小児整形外科を専門として診療を行っています。外来での診療は小児整形外科全般を対象としており、そのなかでも脳性麻痺、二分脊椎症といった麻痺性疾患、ダウン症等の染色体異常症、筋性斜頸・先天性内反足・先天性股関節脱臼などの先天性疾患、股関節ペルテス病といった小児骨端症、軟骨無形成症や骨形成不全症などの骨系統疾患が挙げられます。

入院手術治療では、麻痺性疾患の患児の運動促通を目的とした筋解離手術、腱移行術、麻痺性股関節脱臼に対する大腿骨減捻内反骨切り術や骨盤骨切り術、病的な低身長に対して創外固定器を用いた脚延長術等を行っています。当センターでは長期間の手術及びリハビリ加療を必要とする児童が多いことから、隣接している手稲養護学校に通い、学校と連携をしながら治療にあたっております。

令和2年1月1日~12月31日までの新患175例の傾向

初診時年齢

円グラフ

診断

棒グラフ

代表的治療疾患

骨系統疾患 軟骨無形成症

長管骨の骨端線(成長線)における軟骨成長障害より四肢短縮型小人症を来す疾患です。当センターでは脚延長希望の患者様には外来で適正を判断したのちにMultiplierというアプリを用いて最終身長予測を算出したのち、下腿部で延長する場合はTalor Spatial Frame型創外固定器で延長を行います。

脳性麻痺

受胎から新生児期にかけて生じる脳の器質的病変により、将来的に運動や姿勢の異常につながる疾患群です。麻痺レベル、麻痺範囲によって症状は様々ですが、整形外科的問題も多く含まれます。

股関節脱臼

軽度の痙縮に対してはリハビリテ―ション、中等度の痙縮にはボツリヌス毒素注射で緊張のコントロールを図ります。手術的治療には3つの考え方があります。1つめはPrevention(予防)です。過去にボトックス注射後の外転装具装着といった治療法を取り入れてきた時期がありましたが、有効ではないことが証明されたこともあり、最近は股関節筋解離術に外転装具等で数年後の手術に備えるという考えに転換しました。2つめはReconstruction(再建)です。成長ととともに下肢の緊張は亢進し股関節脱臼も不可逆性かつ骨頭変形を呈する症例も居ます。成人期に介助量の少ない身体作りを目標に、股関節脱臼に対して筋解離、観血的股関節脱臼整復、大腿骨減捻内反骨切りそして臼蓋形成術を施行し安定した座位の獲得を目指します。3つめはSalvage(救済)です。未治療もしくは再発した股関節脱臼が成人期に有痛性股関節になることで日常生活を著しく制限してしまいます。その場合に大腿骨外反骨切り、関節固定術そして大腿骨頭切除術などの術式があります。当センターではまだsalvage手術の症例はおりません。Salvage手術が不要となるようにしっかりとreconstruction手術で安定するよう常に心がけています。

脳性麻痺児の歩容異常に対する3次元歩行解析

世界的にはこの10年で歩行可能な脳性麻痺児に対する3次元歩行解析が担う役割が増えており、surgical decision making(術式決定)ツールとしてコンセンサスが得られています。当センターでは、歩容異常を呈した脳性麻痺児に対して本検査を施行し、病的歩行の中で実際に各関節のどこが悪いのかを科学的に捉えかつ歩行に点数を付けることで、問題点を可視化しています。また検査結果から得られたデータとレントゲン、CTそして身体所見と総合することでより正確な術式選択が可能となります。また術前後の歩行解析データを比較することで、より良い術後リハビリや手術法の改良にもつながっています。

術式には股関節・膝関節・下腿後面の筋解離術、大腿骨減捻骨切り術、大腿骨遠位伸展骨切り術、クラウチング症例には半腱様筋の内転筋内顆枝への移行+大腿骨遠位前方骨端抑制術、片麻痺患児には腓腹筋延長術+長母趾屈筋背側移行術(下図参照)を採用しています。

脳性麻痺児の歩容異常に対する3次元歩行解析

Single Event Multi-Level Surgery術前(左図)、術後13年(右図)の歩行解析結果です。バーが高いほど、その関節の特定の動きが「苦手」であることを示します。術後13年でバーは低くなり歩容の安定化が得られています。

学術活動

例年、日本整形外科学会、日本二分脊椎研究会、日本小児整形外科学会には医師のみならず病棟看護スタッフも積極的に演題発表しております。

2018年第29回日本小児整形外科学会学術集会

2018年第29回日本小児整形外科学会学術集会において房川祐頼先生(現札幌医大整形外科)の演題が最優秀英文ポスター賞を授賞し、2019年の台湾とのexchange fellowに選ばれました。

2019年第30回日本小児整形外科学会学術集会

2019年第30回日本小児整形外科学会学術集会では医療病棟看護スタッフが、コメディカルセッションで左記演題を発表しました。今後病棟スタッフにも全国規模の学術集会での発表の機会を設けていきたいと考えています。